
そろそろ転職活動しようと思うけど、何を基準に選んだらいいかわからないな。
看護師の求人の選び方って何を基準にしたらいいんだろう?
今日はこんなお悩みを解決していきます。

実際に私も無職から転職活動をした時に、「自分に合う求人って、働きやすい仕事ってなんだろう?」とよく考えていました。
転職活動の時に教えて貰った知識などをフル活用して【看護師の失敗しない求人の選び方】を紹介していきますね。
- 看護師が求人で見るべきポイント
- 看護師の自分にあった求人の探し方
- 看護師のブラック求人の見分け方
- 看護師の求人サイトの選び方
はじめての転職活動はかなり不安だと思います。
できれば自分の希望にそった職場で働きたいですよね。
働くか、一度休むか悩んでいる方はこちらの記事もどうぞ。
記事の中には法律関係の用語も出てくるので、難しく感じるかもしれませんが転職活動をする際に知っておいた方がいいこと満載です。
転職活動を成功させるために、知っていきましょう。
【求人の種類】看護師の働く職場とは

看護師の働く職場とそれぞれの特徴
看護師の仕事は辞めたくなるぐらい大変なことも多いですが、働き方を選べば無理せず続けることができます。
各施設の特徴などを知って、どこで看護資格を活かせるのか知っていきましょう。
看護師資格が活かせる場所
病院・診療所 | 介護分野 |
---|---|
20床以上のベッド数があるが病院、20床未満の病床数を持つのが診療所 (病院の種類は下記で説明) |
・介護老人福祉施設 ・介護老人保険施設 ・介護療養型医療施設 (下記で説明) |
在宅医療 | その他 |
・訪問看護 ・訪問入浴 |
・障害者福祉施設 |
病院のそれぞれの特徴、機能の詳細はこちらです。
①特定機能病院
高度な医療を提供できる、または研究ができる病院
②地域医療支援病院
地域医療を担うかかりつけ医
③一般病院
①、②以外の病院
④精神病院
精神病床のみある病院
病院や訪問看護などは実習の経験でイメージが付きやすいと思いますが「介護施設のそれぞれの特徴は国家試験でやった以降違いを忘れてしまった…」という方も多いと思います。
それぞれの違いを簡単にまとめてみました。
かなりざっくりですが、転職先を探す時に入居している患者さんの特徴を頭に入れておくだけで仕事選びがしやすくなります。
介護が必要な人の公的施設
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム) | |
---|---|
概要 |
在宅での療養が困難な要介護高齢者のための生活施設。終身に渡って利用が可能なので施設によっては看取り対応するところもあり。 |
入居条件 | 65歳以上の要介護3以上の高齢者。 特定疾病がある40-64歳の要介護3以上の人。 特例により入居が認められた要介護1-2の人。 |
介護老人保険施設 | |
概要 | 要介護者に対して介護及び、機能訓練や日常生活の世話を目的とした施設。在宅復帰が目標(入居期間は3-6ヶ月) |
入居条件 |
65歳以上の要介護1以上の高齢者。 |
介護療養型医療施設 | |
概要 |
比較的重度の要介護者に(感染症などの治療が必要がない)医療とリハビリを提供する施設。看取りもあり。※2017年で廃止が決定。今後は介護医療院として親切される。 |
入居 |
医学的管理が必要な要介護1以上の高齢者。 |
介護療養型医療施設は2017年に廃止が決まり、移行期間は2024年までとしています。
代わりに新しく作られたのが、介護医療院です。
介護医療院 | |
---|---|
施設の概要:医療ケアが充実していて、介護も受けられる公的施設 入居条件:要介護1以上の高齢者 |
|
介護医療院Ⅰ型 | 比較的重度の要介護者に対して医療ケアを提供する施設 |
介護医療院Ⅱ型 | Ⅰ型と比較して医療度、介護度が軽い患者を受け入れる施設 |
引用:【専門家監修】介護医療院とは|特長・費用・人員基準などをわかりやすく解説
看護師の求人の選び方【チェックすべきポイント】

求人の見かたを知ろう
ハローワーク経由で出す求人内容には、職業安定法で記載する項目が決められています。
しかし、他の転職サイトや求人サイトは何を記載する必要があるのか法律では定められていません。
従って、求人広告でみておくべきポイントを知っておきましょう。
- 仕事の内容
- 就業する場所
- 仕事が始まる時間と終了時間
- 残業の有無
- 休憩時間と休日
- 給料、賞与の内容
- 健康保険・厚生年金・労災・雇用保険の有無など
特に注目しておきたいのは、【給料・休日・保険・残業】の欄です。
給与の内訳
給料が良さそうだから応募したものの、税金が引かれて「あれ?応募した時より少なくない?」とならないように、記載の仕方の意味を知っていきましょう。
月給…毎月固定で支払われる給料のこと。
(月ごとの基本給+手当(役職手当、交通費など)の合計。)
手取り…月給から税金等を引いた収入のこと
年収…月給にボーナスや残業手当を含めた1年間の給料の合計のこと
月収…年収を1年(12ヶ月)で割った賃金のこと
休日
休日は少なくとも週に1日なければいけません。法定休日といい、労働基準法で定められています。

これらは法律で決められていますが、曜日までは法律で指定されていません。
何曜日が休みか気になる方は予めチェックしておきましょう。
完全週休2日…週の中で必ず2日間休みがある。
週休2日…休みが2日ある週が月に1回以上ある。
(1回以上あればいいので月に1回のところがほとんどです。)
4週8休…変形労働時間制の1つの休み方。4週間(28日間)のうちに8日間休みがあればいいということ。
労働基準法では労働時間は1日8時間以内、週40時間以内と決められていますが、看護師の働き方は不規則なので中々当てはまらないですよね。
そんな時に適応されるのが、変形労働時間制です。
変形労働時間制は1ヶ月または1年単位の労働時間の平均が、法定労働時間内に調整できていれば1日8時間以上週40時間以内の労働をさせることが可能になる制度のこと。
保険
医療現場は危険な画面も多々ありますよね。自分が守られる仕組みがきちんと完備されているかも、念の為確認しておきましょう。
労災保険…仕事に関連して起こった病気、事故に対して医療費の給付が受けられる
雇用保険…失業した時に条件を満たせば失業給付が受けられる
健康保険…保険料を支払うことで、仕事以外で病気になった時に医療費の一部の給付を受けることができる
残業については、【ブラック求人の見分け方】で書いています。
看護師の自分にあった求人の探し方

自分にあう求人とは
給料が高いや、休みが多いなど良い条件を探そうとするとキリがありません。
自分にあう求人の探し方は、まず自分のことを振り返ることから始めましょう。
- 自分の経験
- 得意・不得意
- 自分の興味
- 今度看護師を続けるとしたらどうなりたいのか、どんな働き方をしていきたいのか
- 仕事で優先する価値観
(給料、休み、通勤時間、立地、残業時間、人間関係、福利厚生、キャリアなど)
仕事探しをする時に自分を振り返ってみると、このようなメリットがあります。
- 応募する会社の選択肢が狭まる
- 今後看護師としてどうしていきたいかの理想・今やるべきことがわかる
- 自分のアピールポイントがわかり面接に有利
- 経験の振り返りができる(何が得意で何が不得意なのか)何が活かせるのか
看護師の良い求人とは
自分を振り返り何を優先するか考えて、それが叶えられるのが自分に合う求人だと書きました。
人それぞれの価値観があるので、看護師の良い求人はこれ!というのは一概には言えません。
しかし、共通して言えるのは「仕事のために自分の生活を犠牲にしてまで働きたい人はいない」ということです。
日本看護協会も看護師のワークライフバランスの実現に向けて支援策を出しています。
看護師の仕事選びに困った時にこの支援策を見ると、生活と仕事のバランスをとるために何を職場に求めるのかおのずと見えてきます。

ワークライフバランス支援策

参照:日本看護協会 看護職のワーク・ライフ・バランス推進ガイドブック
上の図は、働くスタッフを管理するために必要な基盤とその上にどのようなことを取り入れたらワークライフバランスが整えられる職場になるのかということを示しています。
そもそも働く基盤が整えられていないと、ワークライフバランスが取れる仕組みも取り入れられないということですね。
- 働くための基盤が充実している
(労働安全性、労働時間管理、夜勤交代勤務の管理、医療事故対策・暴力ハラスメント対策、教育研修制度がある、福利厚生がある) - ワークライフバランスが叶えられるような取り組みをしている求人か
看護師のブラック求人の見分け方

良い求人は働く人の価値観に左右されるので一概には言えません。しかし、ワークライフバランスが叶えられる職場とはどんな職場なのかここまで書いてきました。
今後はブラック求人の見分け方について書いていきます。
ブラック企業に決められた定義はありません、しかし労働者を違法な労働条件で働かせたり労働者を駒のように扱う企業のことをいいます。
- 異常に残業がある
- 残業代が支払われない
- 役に立つ教育研修がない
- 社会保険に入っていない
こんな求人には注意!
残業に対して給料が支払われるか求人で確認するポイントとして、固定残業代に着目してみましょう。
固定残業代とは…残業をしてもしなくても毎月決まった額を残業代として支払われる残業代のこと
会社としては、残業をしない時にも給料を支払うメリットは少ないですよね。
固定残業代を求人に載せているところを確認する時は、これらをみておきましょう。
- 固定残業代がいくらか
- 何時間分の固定残業代なのか
- 固定残業代の超えた場合、追加で残業代は支払われると書いているのか
例 固定残業代40000円(月40時間分) これを超えた場合は別途残業代支給あり
固定残業代を書くこと自体悪いことではないのですが、その内容はきちんとみておく必要があります。

固定残業代が書いていない場合は?
職場が変形労働時間制を採用していない場合、労働基準法で決められている労働時間は以下の通りです。
それを超える場合、残業代は支払われなければなりません。
残業がないところを選びたいですが、もしある場合はこれらを確認しておきましょう。
- 残業の有無
- 残業はどれくらいあるのか
- 残業に対して残業代は支払われるのか
もし求人で残業について確認する場合は、これらを踏まえながら確認しておきましょう。
看護師の求人サイトの選び方

ここまで読んだらあとは求人サイトで自分に合う仕事探しをするだけです。
看護師の転職サイトはどの会社もやっていることは同じです。
エージェントがつく方はどこもエージェントの数だけ、口コミや感想があるので惑わされないような求人サイトの選び方を書いていきます。
どのサイトを使えばいいの?
看護師の転職求人サイトには大きく分けて2つのサイトがあります。
人材紹介型…サイトに登録後担当エージェントが転職先を探してくれたり、転職に関するサポートをしてくれる
求人広告型…登録後サイトにのっている求人を自分でみて応募する。エージェントはつかない。
ちなみに私は求人広告型で転職先を探しました。ジョブメドレーというサイトが使いやすかったので関連記事を載せておきます。
はじめての転職で不安だという人も多いと思います。
人材紹介型も、求人広告型もそれぞれメリットがありますが、2-3サイト選んで複数のサイトから仕事探しをすることをおすすめします。
複数登録する理由は、どの転職サイトも扱っている仕事内容が違うからです。
1つの転職サイトで担当エージェントとの相性が合わない場合でも、他で平行して探していれば1つのサイトで失敗することはありません。
看護師の求人サイトの紹介
では、実際に看護師が使える求人サイトの紹介をしていきます。
ジョブメドレー
先程紹介しましたが、求人広告型です。
エージェント経由ではなく、自分のペースで自分に合った仕事探しをしたい人におすすめです。

求人広告型のいいところは、登録するだけで求人情報が見れることです。
サイト自体かなり見やすく、特徴も細かく設定されているので自分の希望に沿った求人を探しやすいです。
関連記事:▷ジョブメドレー使ってみた【看護師】
MCナース
正規雇用だけではなく、非常勤や単発・派遣などの求人も取り扱っています。仕事選びの幅が広がります。
MCナースを利用するには、登録後の登録会(希望の仕事などのヒアリング等)が必要です。
転職サイトに登録したものの「始めの電話でのやり取りがめんどくさい」「転職活動をサクサク進めたい」という方は、登録会を通して担当者さんと実際に会って話せるので転職の流れがスムーズになります。
マイナビ看護師
看護師の転職サイトの大手です。
大手だけに、利用者数も多くネット上には良い悪いの口コミが溢れかえってますね。
良いエージェントさんが担当に付けば、利用はしやすいかなという印象です。
派遣や単発の取り扱いはないので、正規雇用の転職を探している看護師さん向けになります。
求人サイトのエージェントの良さとは
転職に関して担当のエージェントとの合う合わないは人それぞれですが、予め自分の希望は固めておいた方がエージェントも希望にそった転職先を探しやすいです。
もし希望が固まっていなければこの記事を何度も読んで、どんなところで働きたいのか考えをまとめましょう。
会社の数だけ、扱っている求人も違うので何個か登録して転職探しを始めましょう。
まとめ
ここまで読んでいただきありがとうございました。
はじめての方は特に転職活動は不安なことが多いと思います。
この記事を何度も読み返して、無理せず看護師が続けられる働き方や自分に合う働き方を選んでください。