
退職するまでって、具体的にどんな流れなんだろう?
今日はこんなお悩みを解決していきます。

5年半勤めた病院を退職した経験がありますが、その時に知りたかった情報をまとめました。
ズバリ、退職の一連の流れをさらっと書くとこのような流れになっています。
同じような境遇の人がいないと、退職に関することって聞きづらいですよね。
大丈夫です、この記事で退職に関するポイントを抑えていきましょう。
それでは始めます。
看護師の退職の流れと各ポイントを解説

①退職を伝える時期を確認する
まずは就業規則で退職を伝える時期を確認しましょう。
就業規則にこのように記載されています。
例:退職する場合は〜ヶ月前までに退職を申し出ること
一応民法上では雇用期間の定めのない人(いわゆる正社員)は、2週間前に退職を伝えれば退職ができることになっています。
しかし急に退職するとなるとスタッフの調整やシフトの調整が間に合わず、快く退職を迎えてもらえない可能性があります。

体験談ですが、急に退職を申し入れ次の職場も決まってブチ切れられているナースをみたことがあります…。
法的には問題ないのですが、就業規則に沿って退職は伝えましょう。
次の職場を選ぶには転職サイトが必須です
転職活動を始めると「これであっているのな?」と不安なことが増えていきます。
転職中の不安点はググるより、担当エージェントに聞いた方がその時にあった正確な情報を得ることができます。
初めての転職は担当エージェントにサポートしてもらいながら進めましょう。
各サイトが人気の理由は【6年目が選ぶ】看護師のおすすめ転職サイトを見てみてください。
②師長に退職を伝える
退職を伝える時のポイントはこちらです。
- 退職理由はポジティブに伝える
- 退職する意志を曲げない
- 期限に余裕をもって退職を伝える
一つずつ解説していきます。
ポジティブな退職理由の例
退職理由をポジティブにする理由は、引き止めを避けるためです。
結婚、キャリア、留学、勉強、引っ越し、家族の都合
人間関係の悪さや仕事の忙しさなど、ネガティブな退職理由であると上司は「改善」を提案してきます。
うまく改善案をだしてくるので、職場を辞める必要性が薄れてきてしまい退職を説得するのが難しくなります。
一方で他に勉強したいことなどポジティブな理由であれば、それを経験したい理由を聞かれます。
△:人間関係が悪くて仕事も忙しいから辞めさせてほしい。
⇒人間関係はどこも同じ。部署を変えて続けてみたら?
◎:次の職場で〜を経験したいから辞めたい
⇒それがやりたい理由は?
やりたいことがなかったとしたら、求人に書いてあることを自分の言葉に変えて伝えてみましょう。
求人情報から退職理由を考えたい時は、看護師求人ジョブメドレー が便利です。
サーチ型なので、求人情報を隠すところなく全て見ることができます。
退職の意志を曲げない
退職を決めるのってすごく勇気がいりますよね。
「よし辞めよう!」決断をしたとしても、少しの不安はつきまといます。
その不安をつかれた時に退職の意志を曲げないことが大切です。
例えば私はこんな引き止めにあいました。

「今やめるのは正解ではないと思う」
「辞めたら後悔する」
「部署を変えて続けてほしい」
色々言われましたが、結局退職を選んでも幸せな人生を送れています。
続けることも大事かもしれませんが、自分が「辞める」と決断したことに自信を持ちましょう。
期限に余裕をもって退職を伝える
余裕をもって退職を伝えるのは以下の理由です。
- 退職者が増えた場合、退職しづらくなる
- 仕事が忙しくなると、退職を伝える機会を逃す可能性がある
- 転職活動が早く始められる
自分の他にも退職者が続出すると、やはり退職への難易度が上がります。
退職は言いにくいですが、早めに伝えて退職を受理してもらった方が次に進みやすくなります。
③退職届の作成

退職届は退職が受理された後(師長に話し退職が決定したあと)に書けば大丈夫です。
退職届は退職が確定して退職を書面で会社に伝える書類です。退職を伝える時は必ずしも退職届が必要ではありません。
退職を伝える時に意思表示として出すのは退職願なので、間違えないようにしておきましょう。
退職願:退職を伝える時に渡す書類
退職届:退職することを正式に会社に届け出す書類
④退職日や有給消化など相談して決める
「退職日は月末の1日前にした方がお得だよ!」などと聞くかもしれませんが、実はそんなことはありません。
結論から書くと次の就職先が決まっている場合は、退職日の翌日を入社日にすることをおすすめします。
月末の一日前に退職日を設定するとお得だと言われる理由は、社会保険の資格喪失日が関係しています。
今までは所属していた病院や企業の社会保険(健康保険、厚生年金など)に加入していました。病院を辞めるとそれらが使えなくなるよということです。
資格を喪失するのは、退職日の次の日です。
例を挙げるとこんな感じです。
一見②の方が「払わなくていいんだったらお得じゃん!」と思うかもしれません。
しかし、会社の社会保険を収めない代わりに住んでいる市町村で国保や国民年金をおさめることになります。
また、社会保険料は日割り計算ではなく月単位での計算です。1日でも1ヶ月分の税金を支払うことになります。
お得というより、会社の社会保険料を払う代わりに市町村で社会保険を納めるだけなのでお得というわけではないということです。
次の職場が決まっている方は、有給消化しつつ退職日の翌日を入社にするとスムーズです。
参考:月末似退職するとお得って本当!?〜月末前退職の落とし穴!
有給の取り方
有給とは一定期間勤続で働いた人に対して与えられる、給料が発生する休みのことです。
有給が貰える条件は「同じ会社に6ヶ月以上継続勤務している」「全ての労働日の8割以上出勤している」この2つです。
忙しくてきちんと有給をとれている看護師さんの方が少ないと思います。
言いづらいとは思いますが、退職する時ぐらいしっかり有給をとって退職しましょう。
有給は勤続年数に応じて徐々に増えていきます。付与日数の目安はこちらです。
継続勤労 年数/年 |
0.5 | 1.5 | 2.5 | 3.5 | 4.5 | 5.5 | 6.5 以上 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
貰える有給の数/日 | 10 | 11 | 12 | 14 | 16 | 18 | 20 |
⑤退職日までにやること
退職日までにやることはこちらです。
- プライマリーや係の引き継ぎ
- 制服、鍵、社員証などの返却
- 退職金がいつ振り込まれるのか確認
- 保険証の返却
- (失業保険をもらう予定がある人は)離職票の手続き
退職日に保険証を返却すると、次の保険証を受けとるまで保険証がない期間が発生します。
その期間に受診すると一旦全額負担することになり、新しい保険証が届き次第払い戻しの手続きをすることになります。
受診する予定のある人は、保険証がない期間のことも考えて計画を立てておきましょう。
退職後休む人向け、失業保険について
退職後は少し休む予定で、その間に失業保険(雇用保険)を受給する予定の人もいると思います。
仕事がない期間から仕事が見つかるまでの期間の生活を保証するための保険のこと。申請して仕事探しをすれば手当が貰える。
失業保険を申請し受給資格がある人は、就職活動をすると失業手当が貰えます。
失業保険の受給資格は離職日から2年以内に働いていた期間が通算12ヶ月以上あることです。
1年未満で辞めてしまった人は当てはまらないので注意が必要です。
失業保険を申請するためには、退職前に以下のことを確認しておきましょう。
- 退職後は失業手当を受給する予定であることを前職に伝える
- 離職証明書をほしいことを退職前に伝える
- 雇用保険被保険者証を貰っておく
退職後に働く予定がない人向けに、手続きをまとめたのはこちらの記事になります。
良ければ参考にしてみてください
退職の流れを知れば、退職はこわくない
ここまで読んでいただきありがとうございました。
退職の流れは知ってしまえば、あとはその通りに進むのみです。
次の職場で働いたり働かなかったりすると思いますが、次への一歩として踏み出しましょう。
①退職を伝える時期の確認
②師長に退職を伝える
③退職届けの作成
④退職日や有給消化を相談
⑤退職日までにやることを済ます